
2025.07.11イベント

生まれ育った福島県いわき市小名浜の地で様々な人と関わりながら復興について考え、活動を続ける小松理虔さんが大阪にやって来ます。
小松さんはこの春に「震災後」の地元の人々を追った『小名浜ピープルズ』(里山社)を上梓されました。
本書を軸に、下記にある「線を引くこと」、当事者、復興、ふるさとなどについて小松さんにお話をお聞きします。
以下、里山社より
小松理虔さん、地域に根ざした書店で読者に直接『小名浜ピープルズ』を手渡したい、と全国刊行巡業ツアーがはじまっています。8月は大阪へ!
震災10年以後の小名浜の市井の人たちがどんなふうに暮らしているのか、話を聞きながら綴った、小松理虔さん初の人物エッセイです。ひとり1章構成で、11章に分かれた文章のなかに登場するのは、食堂のおかみさん、水産加工会社の社長、移住してきたアシスタントなど、震災や原発事故との距離感も年齢もバラバラな人たちです。
「大阪で福島をどう語れるのか、それだけでもテーマにはなると思います」と感想をくれたblackbird booksの店主、吉川祥一郎さん(小松さんと同い歳!)が特に関心を持ってくださったなかに「復興工事の現場から手繰り寄せる線」という、あらゆる分断について綴った文章があります。どうして私たちは線を引いてしまうのか。すべての地域、年齢、国、民族に生まれる「線」またそのカテゴリー自体が「線」でもあります。いまもっともご自身が感じている線とは、また原発事故で生まれる線とは何か。さまざまに視点が広がる本書を通して、小松さんのお話を聞き、また質問をしに来てください。
(本書の中で「線」について書いた小松さんの文章がとても良く引用します)
「手繰り寄せる、線を」
わたしたちは線を引く。
わたしとあなた、自国と他国、北と南、東と西。
いつの時代も、どの土地でも、わたしたちは線を引き、
自分たちが何者であるかを知ろうとしてきた。
そしてまた、わたしたちを「圏内/圏外」というように切り分け、
「来てはいけない土地」を作りもした。
けれど、内と外をつなぐのも線だ。
道によって点と点は線となりヒトとモノはめぐる。
共感や情という線は、その姿形は見えなくとも、
わたしとあなたを隔てていたもう一本の線を溶かし、
あるいは超え、くぐり抜けてゆく。
そのことを、わたしたちは大きな災害を通じて感じ取った。
線は、わたしとあなたをつなぐだろうか。それとも、分かち断っただろうか。
わたしとあなたの線。演者と観客の線。生者と観客の線。圏内と圏外の線。
線は今、どこにあるのか。どこに引かれていたのか。考え、そして問いたい。
だから、わたしたちは、手繰り寄せる。その線を。
(本書より)
プロフィール
小松理虔(こまつ・りけん)1979 年福島県いわき市小名浜まれ。法政大学文学部卒業後、福島テレビ報道部記者、かまぼこメーカー広報などを経て2015年独立。小名浜でオルタナティブスペース「UDOK.」を主宰しつつ様々な分野の企画や地域のプロジェクトに携わる。18年『新復興論』(ゲンロン)で大佛次郎賞受賞。著書に『地方を生きる』(ちくまプリマー新書)、『新地方論』(光文社新書)、『新復興論 増補版』(ゲンロン)。共著に『ただ、そこにいる人たち』(現代書館)ほか。
2025年8月9日(土)
blackbird books
『小名浜ピープルズ』刊行記念|小松理虔トークイベント
〜「線」を手繰り寄せるには〜
(聞き手・吉川祥一郎、進行・里山社清田麻衣子)
◾️場所
大阪府豊中市寺内2丁目12-1 1F
◾️時間
18時開場 18時半開演(20時終了予定)
◾️参加費 1500円
◾️定員 先着20名様
◾️お申し込み方法
blackbird books
(info@blackbirdbooks.jp / 06-7173-9286)
件名『小名浜ピープルズ』刊行記念トークイベント、 お名前、人数をお知らせください)
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