2018.10.24イベント
bbbでは11/7(水)から11/25(日)まで鎌倉の出版社「港の人」のフェアを開催致します。
「港の人」は代表の上野さんが中心となって鎌倉の海岸近く、由比ガ浜という所で詩集や歌集、句集、エッセイなど主に文芸の本を刊行されています。
今年で21年目になるそうですが装丁にこだわりながら一貫して生きることの「切実さ」を問う本を編まれて来ました。
港の人の本はまさに言葉の海。私にとってそれは凪の海で、光を浴びた穏やかな水面の下にある無数の生き物のような言葉です。
今回30タイトルを超える本を一堂に紹介致します。
サイン本や購入特典 (荒木経惟による荒木陽子ポートレイトのポストカード、蟲文庫の田中美穂さんの苔の栞セット)をご用意します。
この機会にどうぞご来店くださいませ。
「港の人」の書籍はこちらからもご購入頂けます。
余談ですが、
私が「港の人」を強く意識した3つの本があります。
こちらも並ぶ予定ですのでどうぞお楽しみに。
『きのこ文学名作選』(絶版)
『胞子文学名作選』
穴の空いたカバーやページ、著者ごとに違う紙、縦横無尽に広がる文字。
既成の文学集(のみならず本全般)の概念を打ち壊した製本とそれでも絶妙なバランスと美しさを持ち、突拍子のないテーマを掲げたアンソロジーに衝撃を受けました。
『珈琲とエクレアと詩人 スケッチ北村太郎 / 橋口幸子』
社名「港の人」の由来となった詩集を創った北村太郎と過ごした鎌倉の日々。
遠い記憶を辿るような美しい文体は個人的にも味わい深く、波のような余韻が続く読書体験でした。
この本については続編とも言える夏葉社の「いちべついらい」と合わせて読むことをお勧めします。
『ほとんどみえない / マーク・ストランド』
村上春樹訳の「犬の人生」で日本でも知られることとなったカナダ出身(アメリカへ移住)の作家、マーク・ストランド。
彼の最後の詩集です。知られることになった、とは言えほとんど無名とも言える作家の、しかも詩集を手触りだけで読んでみたいと思わせるような本に仕上げていることに感激しました。
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