2015.06.06ブログ
ある日夏葉社の島田さんからメールで案内が届いて、そのメールにはこんな詩が載せてあった。
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「ハヤクココキッテヨー オトー」
「ハヤクー」
かんしゃくもちのおやじが怒鳴る
「自分でしなさい 自分でェ」
かんしゃくもちの娘がやりかえす
「ヨッパライ グズ ジジイ」
おやじが怒って娘のお尻をたたく
小さなユリが泣く
大きな大きな声で泣く
それから
やがて
しずかで美しい時間が
やってくる
おやじは素直にやさしくなる
小さなユリも素直にやさしくなる
食卓に向かい合ってふたりすわる
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夏葉社さんが復刊される本は「昔日の客」をはじめ間違いないので、最初から注文するつもりでいたけれど、この詩には早速参ってしまった。
私事ながら僕にも小さな娘がいるので、この私詩を微笑みながら一気に読んでしまったのです。
そんな日々が12篇入った小さな詩集。装画は「小さなユリ」が書いたもの。
この詩集や詩人についての背景をエッセイストの萩原魚雷さんが素晴らしい文章にされ、巻末に小さな手紙のように添えられています。
そしてその手紙には酔っぱらいおやじと小さなユリが手を繋いで歩いている写真が印刷されています。
夏葉社さんが完全復刻された1960年刊行の歴史的な詩集。是非手に取ってその紙の手触り、言葉の温度を感じ取って頂きたいのです。
僕はこれから何度この本を読み返すことになるのか、それは娘の成長を見ていくようです。
小さなユリと
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